市販のアルミ板を黒染め絵付けして装飾し、自由に曲げてお皿にします。このお皿、フライパンのように直火調理が可能で、熱伝導が良いため製氷解凍が早くなります。汚れが落ちやすくしかもアルミでありながら食洗器対応です。
電子レンジとIHには対応できませんが、グリル、オーブントースター、オーブン、直火には対応して温めができます。
こんにちは。当ブログEMMARINIでは、廃棄時の環境負荷が大きいフッ素樹脂を使わない、透明で極めて薄いにもかかわらず、耐久性の良いセラミックコーティングを提案しています。
この技術を利用すると、今までになかった「飾る、曲げる、熱する、冷やす、洗う」多機能食器ができることを前々回ブログで、その作り方を前回ブログで紹介しました。家にあるキッチン設備と道具があればどなたも制作できますので、アルミ板とブログショップで販売している透明セラミックコーティング液さえご購入いただければ、どなたでもオリジナル食器をつくることができます。今回は、前二回のブログ記事では紹介できなかった作品例と、補足として他の材料でできたお皿と比較説明をしたいと思います。
自作した多機能アルミ皿の作品例を追加して紹介します
これはクリスマス柄ですが、板の中央が盛り上がるように曲げて、周囲は土手になるように曲げます。こうすると四隅に違う種類の醤油をためることができます。わさび、しょうが、からし、ラー油を使い分けます。真ん中には肴を置きます。
ここからは他の材料でできたお皿との比較についてです
1.金属製のお皿は割れないという共通点がありますが、
お皿の材料としては、陶磁器、ガラス、プラスチックと金属があります。これらの中で室温で曲げて自由な形にすることができるのは金属だけになります。金属食器で代表的な材料はステンレスですが、これはかなり硬いため曲げるには一苦労です。これに比べてアルミニウムは、軽いという特徴に加えて、柔らかくて曲げやすいのですが、無垢材は非常に汚れやすく腐食しやすい問題があります。このため、パーティー用などの使い捨て用途以外はアルマイトという表面に数十ミクロンの厚さの酸化アルミニウムの層を作ります。しかし、この酸化アルミニウムは曲げると破壊されてしまうため、アルマイト食器を曲げることはできないとされています。他にも銀や銅の食器もありますが、これらでも汚れのお手入れが大変で常に磨いておく必要があります。
2.錫(すず)
これらに比べて最近登場した錫食器は、曲げやすくお手入れも比較的楽とされています。しかし、融点が低いため直火禁止、変質しやすいため冷凍禁止、変色のため食洗器禁止となっており、やや扱いにくい感があります。
3.EMMARINIのアルミニウムと透明セラミックコーティング
今回ご紹介しているEMMARINIのアルミ用透明セラミックコーティングは前述のアルマイトの欠点を克服しています。透明セラミックコーティングの厚さは1ミクロン以下の超薄膜であるため、曲げても基板のアルミニウムに追随します。ちょうど細いガラスファーバーが室温でも曲がるのと同じ理屈になります。こんなに薄くても、アルミとはがっちりと化学結合しています。
錫と比較すると、アルミは曲げるにはやや硬くなります。しかし、熱にも強く、硬いがゆえにへたりにくく、フライパンだけではなく、魚焼きグリルで450℃ほどのピザプレートとしても使うことができます。また、熱伝導率が錫よりも大きく冷凍しても問題ががないため、製氷や解凍を早くすることもできます。食洗器についてもセラミックコーティングがアルミ地肌を保護していますので対応できます。ただし、食洗器洗剤としてはアルカリ性ではなく中性タイプを推奨します(最近は、食器を傷めない中性タイプが主流になっています)。セラミックコーティングは親水性のため汚れが落ちやすくなっています。
4.EMMARINIだけの特長
EMMARINIの透明セラミックコーティングの作業上での特長はどなたでも簡単に塗布処理できることです。ブログショップでスポンジキャップ付きのコーティング液をご購入いただき、これを市販のアルミ基板に塗っていただいてガスコンロであぶると出来上がりです。250℃オーブンでも可能です。コーティング液は洗濯洗剤程度の弱アルカリ性の水溶液ですが、ご使用にあたっては念のため保護手袋と保護メガネをご着用ください。アルミ板は下記のようにネットでもホームセンターでも 購入いただけます。これを沸騰水道水で、顔料や染料なしで、アルミ自身の黒化反応による黒染め描画してから、透明セラミックコーティングで保護します。アルミ板は先に叩くなどして成形してから黒染めしてもかまいません。
このような「飾る、曲げる、熱する、冷やす、洗う」ことに特徴があるお皿はありませんでした(特許化されています=今までなかったことの証明)。透明セラミックコーティング液をご購入いただいてお皿をご試作いただければ、デザインや形といった美術的側面だけでなく、素材や技術といった工芸的側面からも唯一無二のものが出来上がります。EMMARINI店主は素材技術が専門ですので、美術的アイデアは皆様方で実施していただければ幸いと考えています。ぜひお楽しみください。
本ブログでは広告収入を得ています。このお店では0.5mm厚はあつかわれていません。
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5.まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。EMMARINIだけでは皆様のご要望のアイテムを作ることができませんので、ご自作いただけるようコーティング液だけの販売もしています。
工業用途をご検討の方は特許を開放しておりますので(有償開放)、まずは下記のボタンをクリックしてください。