前回の投稿では、ステンレスフライパンを使って、油なしで目玉焼きをくっつかずに作る方法を紹介しました。調理のポイントは250℃~300℃の予熱と、取り出す時の冷却でしたが、これの応用についてもご紹介したいと思います。今回は魚の干物です。
干物に限らず、焼き魚を作る時は、ガスでも電気でもグリルを使うのが一般的だと思います。しかし、グリルの問題はとにかく汚れて、掃除がしにくいことです。なぜ、ここまで掃除がしにくいのかとガスコンロ屋さんに文句を言ったことがあります。それによると、干物をおいしく焦げ目をつけるのは、300℃が必要だそうです。これは手入れが楽なフッ素樹脂が使えない温度のため、分解ができるなどいろんな工夫をしているそうです。安易に温度を下げればよいとは考えておられないところは立派だと思いました。
こうなると、グリルを使わずにフライパンで300℃で干物を焼ければ良いことになります。しかし、鉄フライパンで油を引いて干物を焼くのは、いけなくはないのでしょうが、どうも抵抗があります。シリコーン樹脂を塗ったアルミ箔もあるそうですが、無害とはいえこれにも個人的には抵抗があります。そうなると、フッ素樹脂加工のフライパンですが、300℃は絶対禁止。250℃でも魚は焼けますが、先述のグリルではおいしく焼くには300℃は必要とされています。ここで、ステンレスフライパンが役に立ちます。
ステンレスフライパンならば、油をひかずに300℃で干物が焼ける。後始末も簡単になる。
やってみればできるものです。方法をご紹介します。なお、ステンレスフライパンの予熱は、あぶり高温いためモードを使いますが、通常では260~290℃で自動的に弱火になります。300℃には少し届きませんが、十分です。300℃にこだわるならば、センサーの頭を少し濡らしてやると、300℃に到達します。
もしもくっついた場合は、フライパンの底を冷やすとはがれる
今回の干物では、目玉焼きのようにフライパンの外底を濡れふきんで冷やさなくとも剥がれましたが、油が少ない魚だとくっつくことがあります。この時は、目玉焼きのように底を冷やしてやるとうまくはがすことが出来ました。アジだけでなく、サンマもサバも、冷凍干物でも予熱さえきちんとすればくっつかずに焼くことができました。油は不要です。食感はパリパリです。
ステンレスフライパンは重いという欠点はありますが、フッ素樹脂ではできない高温調理が油なしでできて、手入れが楽というの特徴だと思います。