[手作りフライパンを自作してみませんか？】１.ブラックバックに絵や文字を彫刻します。透明セラミックコートすれば、実際に調理に使えます。

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当ブログEMMARINIでは、ゾルゲル法と呼ばれる透明セラミックコーティング技術を用いて、アルミフライパンに文字や絵を描いた作品を紹介してきました。このコーティング技術はちょっと複雑だったのですが、誰でも簡単にできるように改良することができました。これならば、多くの方々に、フライパンに自分自身で文字や絵をデザインして楽しんでいただいて、さらにはそのフライパンで料理も楽しんでいただけるのでは考えました。このセラミックコーティングは食品衛生法適合品で、フッ素樹脂よりも高温で使える上に、予熱をすればくっつきにくく、親水性でお手入れ楽ちんという特徴があります。アート創作、記念品プレゼント、インテリア、デコレーション、料理、キャンプと楽しみ方いろいろとなれば幸いです。ブログショップでキットを販売しています。

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以下マニュアルです。

自作の大きな流れは以下の通りです。

１．基板となる黒化処理済みフライパンとゾルゲルコーティング液のセットをブログショップEMMARINIで販売しています。これをご購入ください（ご購入前に本ブログを読んでご検討ください）。

２．お客様自身で、お好きな絵や文字を基板に彫刻していただきます。彫刻した部分がアルミの銀色になるり、バックの黒に映えます。

３．お客様自身で、ゾルゲルセラミックコーティング液を塗布して、絵や文字を含めてフライパン全体をカバーしていただだきます。コーティングはガスコンロで焼き付けていただきます（アルミフライパンなのでＩＨコンロには対応していません）。これで完成です。

完成作品例を紹介します。

内側調理面は、結婚お祝いを想定してHappily Ever After（末永くお幸せに）と猫のカップルにしました。名前も入れられます（ここではEMMARINI)。外側にもデザインできます（足跡）。

準備いただくもの

１．EMMARINIから送付されたセット＝フライパン、コーティング液をしみこませた紙（ジッパー袋入り）、ポリ手袋、メラミンフォーム

２．ご自身でご用意いただくもの＝切削工具（リューター、やすり、釘、ドライバーなど傷をつけられるもの）、保護メガネ、ティッシュペーパー、センサー付きガスコンロ

以下工程の詳細です。（見本のため、実際の商品とは異なります。）

基板となる黒化処理済みのアルミフライパンをEMMARINIからお送りします（日本国内で販売されている新品を使っています）。黒化はアルミ鍋でお湯を沸かすと黒くなってくる現象です。これは水道水中の鉄とカルシウムがアルミに沈着して生じる仕業で、無害であることが証明されているのでご安心ください。この黒化は透明セラミックコーティングで保護されています。黒化といっても、真っ黒ではなくいぶしがかかったような黒です。どちらかというと渋い黒です。外側も黒くなっていますが、工程上どうしても底面近辺にはムラや傷が出てしまいます、またはロゴがあります。底面は自作中や調理中などでも傷がついてしまいます。これについてはどうぞご了解の上お買い求めください。
文字や絵のデザインを下書きします。油性インキで描きますが、これは水でこすると消すことができます。外底のムラは猫の足跡に使ってみました。
下書きを彫刻して、黒化層下のアルミ素地を露出させて銀色にします。彫刻は釘ややすりなどの先の尖ったもので傷をつけて行います。リューターと呼ばれる電動彫刻機にダイヤモンドビットをつけると使いやすいです。
彫刻が終わりました。彫刻のため、削りすぎたミスは取り戻すことができません。ムラと同様デザインに活用していただくことをお勧めします。彫刻後は、付属のメラミンフォームで削りかすや下書きインクをきれいに取り除いてください。よくすすいで、水をペーパータオルでふき取ってください。この後、ゾルゲル法透明セラミックコーティング液を塗装しますので、表面を触って汚さないようにしてください。
セラミックコーティング液をしみこませた紙がジッパー付き袋に入っています。これで塗装します。水系弱アルカリ性でも目と皮膚に接触すると刺激しますので、手袋と眼鏡をご着用ください。もし接触した場合は水で洗い流してください。乾燥すると塗装できなくなりますので、袋中に保管してください。廃棄は一般ごみとして処理できます。
コーティング液を含ませた紙で内側面全体（黒い部分も彫刻した部分もすべて）を軽くこするようにして塗布します。決して強く押し付けて、液が過剰に染み出ないようにしてください。液が多すぎると後で剥離します。薄く塗るのが大事なポイントです。つやを出そうと一度に厚塗りすると失敗します。厚く塗ると逆に白くなってつやがなくなります。全体が濡れた後、別途あらかじめご用意いただいたティッシュペーパで過剰の液を軽くふき取ってください。薄くかつかつに塗るのがポイントです。ただ、乾いてからこすると塗ったものが取れてしまいますのでご注意ください。
外側も同じ要領でコーティング液を塗布します。外側を塗り終わったら、自然乾燥させてから逆さにして内側に戻ります。自然乾燥はドライヤーの冷風でもかまいません。まだ、濡れているところを何かに接触させないようご注意ください。同じ要領で2回目塗布を行います。これを内外都合3回繰り返します。一度に厚くすることはできませんが、薄く塗り重ねて厚くします。もし、ここまでで異常に厚く塗りすぎるなどの不都合でムラが出た場合は、一度塗ったものを濡らしたティッシュで念入りにムラがなくなるまでこすり落としてください。完全にリセットはできませんが、これでコーティングをある程度薄くすることができます。再度塗るとまた厚くなりすぎますので、このまま次の工程に進んでください。
コーティングが自然乾燥したら、ガスコンロでフライパンを空焼きしてコーティングを完全に硬化させます。中火に設定してください。写真上右のようにガスコンロにはセンサーがついていて、底の温度が250℃になると自動的に弱火になり過熱を防いでくれます。15分加熱してください。
底は五徳や直火が当たるので白いムラが出てしまいます。しかし、メラミンフォームでこすり洗いするとほぼ取り除くことができます。底は実際使用でも五徳ですぐに傷がつきますので、この点はご了解ください。
完成品を猫のカレンダーと一緒にキッチンの入り口に飾ってみました。飾りだけでなくもちろん実際の調理にも使っています。キャンプでは、軽く、黒いため焚火の熱を集めやすく、洗剤なしの水拭きで汚れが落ちるため重宝です。テフロンのように熱くなりすぎて壊れる心配もありません。環境負荷の小さいSDGSな一品です。

作品への出来、不出来には責任を負いかねますのでどうぞご了解お願いいたします。作品をインスタグラムで発表されてはいかがでしょうか？一般名詞で極端に投稿が多くない　＃アルミフライパン　とかはいかがでしょうか？拝見させていただければ幸いです。

基板フライパンとゾルゲル法透明セラミックコーティング液セットはブログショップEMMARINIで販売しています。こちらからどうぞ。

参考文献

電動工具リューター（楽天市場）

工業用ゾルゲルコーティング液