[アルミフライパンの黒染マニュアル】

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アルミフライパンを水道水で黒く染め、これを透明セラミックコーティングで保護する方法です。トライしてみませんか？

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当ブログエマリーニでは、アルミフライパンを沸騰水で黒染めする技術と、それを透明なセラミックコーティングで保護する技術を用いて、文字や絵柄を描いて実際の調理にも使えるフライパンを紹介しています。

この塗装液を用いると、お客様ご自身で調達していただいたアルミフライパン（フライパンでなくてもアルミニウム（合金）製品であればかまいません）にご自身のオリジナル模様を描いて固定することができます。 コーティングのリセットも可能です。

今回は、アルミフライパンを黒染してから透明なセラミックコーティングを処理する方法について紹介します。

まず、当ブログで使用したイタリア、バッラリーニ社のアルミフライパンを紹介します。コンパクトで扱いやすくデザインがおしゃれなので黒染め描画に最適です。ここではアフィリエイト広告にリンクしています。

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ここからがマニュアルです。

アルミフライパン黒染プロセス概略

素地磨き→洗浄→沸騰水道水に接触させて黒染め→透明セラミックコーティング液塗布→コンロで焼き付け→（コーティングを厚くするとき、コーティング液塗布コンロで焼き付け繰り返し）→出来上がり

準備するもの：アルミフライパン（新品、中古両方可能で小さめ推奨）、このアルミフライパンが入る大きい鍋、スコッチブライト研磨布（もしくはサンドペーパー、研磨ビット）、中性洗剤、メラミンフォーム、セラミックコーティング液をしみこませた塗布用紙（Ziploc入りのご購入品）インク消し有機溶剤、ティッシュペーパー、ガスコンロ

以下写真を見ながら説明します。

アルミフライパンを磨いてコーティングの下地を整えます。新品でも中古（リサイクル可能）でもOKです。表面の汚れ、大きな傷や旧コーティングを除きます。新品でもヘアラインという同心円状の傷模様がついている場合は、傷が深すぎて後に汚れが食い込んで取れなくなるので、この段階で磨いておくのがお勧めです。写真のスコッチブライトグリーンパッドは磨きやすいのでお勧めですが、サンドペーパーや研磨ビットもOKです。バフをかけて2000番以上の光沢面にしても良いのですが、これは手作業では大変すぎます。研磨の後は、メラミンフォームと中性洗剤で、右写真のような金属粉の黒がなくなるまで洗います。アルマイトは、アルマイト層を薬品か、磨いて取り除く必要があり、これもなかなか大変であまりお勧めしません。よくすすいで水気をふき取ります（残水をふき取らないで乾燥すると水垢が析出してしまいます）・
黒染したくない部分は油性マジックでマスキングします。油性インクは水を通さないため、これで描かれた模様の部分は黒染されません。写真ではステンシルシートを使ってマンダラ模様を描きました。右の写真の黒い模様はマジックインキで書かれたものです。
外側も同様に猫の足跡をマジックインキで描きました。もしも、模様のない無地がお好みの場合は何も書かなくてもかまいません。模様が描けたらフライパンを大きな鍋に入れて、水道水を入れて完全につかるようにします（蒸留水やイオン交換水では黒染できません）。底は水と接触するように斜にします。
水道水を沸騰させて、30～60分保温するとフライパンが黒染めされてきます。これは水道水中の鉄分とカルシウム分がアルミ表面に沈着するためです。黒染めの黒はマジックのような真っ黒ではなく、いぶされたような黒になります。地域によって、水道水の成分が異なりますので、色が異なることが予想されます。これはご承知ください。重曹を一つまみ入れると、黒が少し濃くなります。入れすぎるとアルミが腐食するので、ごく少量にしてください。
インク消しの有機溶剤（アセトン、アルコールなど）で、マジックインクをふき取ると、黒染されていない部分が現われます。元と反転します。

外側も染まっています。インクを消すと猫の足跡が現われます。透明セラミックコーティング液をしみこませた塗布用の紙を用意します。2枚入りですが、もう1枚は予備用として使うことができます。1枚で直径27㎝以下のフライパンの内外処理できます。（現在容器改良中で販売を休止しています）
コーティング液をしみこませた紙でフライパン表面全体に拭き塗りします。コーティング液は弱アルカリ性の水溶液ですので保護手袋と保護メガネをご着用ください。塗布では、決して厚く塗ろうとしてコーティング液を絞り出さないでください。液量が多いと、焼き付け時白化不良になります。うすく伸ばしていくのがコツです。 写真右はあらかじめ用意した別のティッシュペーパーで、表面が濡れているうちに軽くふいて余剰の液を吸い取っているところです。一回の塗布は薄くするのがポイントです。
内側も同じ要領で塗布します。塗布は、3回繰り返します。つまり、薄塗を3回繰り返して厚さをましていきます。3～5分間をとって自然乾燥してください。一度に厚くすると、コーティングが白くなってしまいます。塗布紙はまだ使えますのでZiplocに戻してしっかりと閉めてください。乾いてしまうと使えなくなります。
3回の拭き塗りを終え、自然に乾燥したらガスコンロで焼き付けます。弱火～中火で15分間空焼きします。写真右のセンサー付きガスコンロがお勧めで、適温の250℃でキープされます。
焼き付け終了したら自然にさましてください。外側の直火が当たったところが白くなることがありますが、メラミンフォームで水洗すると除去できます。先ほどの塗布紙はまだ使えるならば、さらに先ほどの「3回塗り焼き付け」作業を繰り返します。これでコーティングがさらに均一で厚くなるためより丈夫になります。
2回目の焼き付けが終わったら、品質試験をしてみましょう。でき上ったフライパンを水で洗って乾かしてから、油性インキで落書きします。これを水で濡らしたスポンジで消すことができれば完璧です。ただし、外側の直火があたったところや、コーティングが厚すぎて白くなった場合、また研磨傷が深いところでインキが残ることはあります。

もし、出来上がりがお気に召さない場合は、素地磨きに戻ってコーティングを磨き落としていただければリセットできます。磨きなおした場合は、最初の液の吸い込みが多いので、コーティング液は予備のもう一枚の紙をお使いください。 コーティング塗布紙はいったん封を開けると乾燥しますので、早めに使いきれるようにして下さい。

模様のないフライパンをお作りになった場合は、そのままでも使用できますが、下の写真のように彫刻によって模様を描くことができます。下のリンクをクリックしていただければ彫刻方法の記事に移動します。

[手作りフライパンを自作してみませんか？】１.ブラックバックに絵や文字を彫刻します。透明セラミックコートすれば、実際に調理に使えます。 | Blog　EMMARINI

描画もコーティングも決して永遠に持つものではありませんが、アルミフライパン本体が壊れない限り、磨きなおして黒染めして、コーティングして、何度でも再生することができます。ぜひこのリサイクルもお楽しみください。

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