ロゴをクリックするとBASE内ショップに移動します。
上の蓋は、アルマイトに猫を彫刻してから沸騰水で黒く発色させました。黒猫になります。
下の本体はまま材を黒く発色させてから彫刻しました。白猫になります。
本体のまま材はアルマイトを沸騰クエン酸で溶かしてから、水道水を沸騰させて黒く発色させてバックにしました。

食べても安全な黒色化反応で黒くします。

キャンプ用の調理器具として人気のメスティン。調理ができて、そのままお弁当箱になる大変優れモノです。しかし、外観は単なるアルミの箱で折りたたみの取っ手がついているだけですので、ちょっとおもしろくない。そこで、アルミの鍋が自然に黒くなる黒色化反応を使って絵を描くことにしました。これは水道水中のカルシウムと鉄がアルミニウムと化学反応して黒くなるもので安全であることが証明されています。したがって、調理する内側にも絵を描くことが可能です。

メスティンはアルミニウムまま材とアルマイト加工品があります。

メスティンはアルミニウム(合金 )でできていますが、アルマイト加工されたものと,なにもされていないまま材があります。アルマイト加工は、表面処理して腐食しにくくしたものです。しかし、150℃位になると加工が剥がれてくるので、炒め物や焼き物には適しません。煮炊きは100℃ですので大丈夫です。一方のまま材は、腐食には弱いので手入れは必要ですが、300℃焼き物にも使用可能です。どちらが良いかは好みです。見分け方は、水道水を入れて10分くらい沸騰させるとわかります。黒くなればまま材で、変化しなければアルマイト加工品です。

まま材とアルマイト加工では発色方法が異なります。絵は彫刻で描きます。

まま材への描画は、先にメスティンで水道水を20分以上沸かして黒くしておいてから、絵や文字を彫刻します。彫刻したところが元のアルミの白銀色にもどります。黒をバックにした白銀色の絵や文字になります。

アルマイトの場合は、先に彫刻してアルマイトを削り取ってから水道水を沸かします。アルマイトが削れたところだけが黒くなります。銀色をバックにした黒の絵や文字になります。上の写真がサンプルになります。

アルマイトは10%クエン酸を沸騰させると溶解しますので、これはまま材にすることができます。逆のまま材をアルマイト加工するのは一般の方には残念ながら困難で、専門的な技術が必要です。。

彫刻はミニルーターという電動ドリルを使うと便利です。先端ビットはダイヤモンド製がよく削れます。ホームセンターで数千円で買うことができます。

アルマイトをサンドペーパで磨いてから沸騰水に浸漬するといぶし銀色のバックができます。

メスティンの内側に猫を描いたので次は外側です。外側は、別の大きな鍋で水道水を沸騰させて発色させます。アルマイトをサンドペーパーで浅く削ると発色が淡くなり、いぶし銀のような渋い色になります。アルマイトをミニルーターで深く削ると真っ黒になります。写真のようにいぶし銀をバックにした黒猫ができました。

アルマイトをサンドペーパーで浅く磨いてから水道水を沸騰させるといぶし銀のように発色します。ミニルータで深く削るともっと黒く発色します。

白黒の使い分けもできます。

黒くした後、さらに削ると、再びアルミが露出するので銀白色になります。写真のように白猫と黒猫を描くことができました。ただし、このままでは黒い部分が安定ではなく、例えば黒はお酢で色ぬけしたり、白はお湯で黒くなります。また、腐食しやすくなりますのでご注意お願いいたします。手っ取り早いのは米のとぎ汁を沸騰させることですが、あまり長持ちはせず、繰り返す必要がありますのでご注意ください。しかし、この米のとぎ汁処理は、普通のアルミの鍋やフライパンでもしなければなりません。

ステンシルで猫のジャンプを描きました。プーマではありません。

メスティンの思いもかけない使い方

できあがったメスティンを4歳の孫娘に渡したところ、人形を乗せて、リヤカーのようにして引っ張って遊んでいました。リヤカーなんか見たことがないはずなのに、子供の発想には驚かされます。メスティンの新しい使い方です。

アルミフライパンでも同じ技術が使えます。メニューから、ホーム、【手作りアルミフライパンアート】へお進みください。