Blog EMMARINIでは、透明と黒のゾルゲル法セラミックコーティング液を用いて、ステンレス製品に描画した作品を紹介しています。このコーティングはセラミックスゆえ熱や摩耗に強いだけでなく、親水性のため汚れが落ちやすくなる特長があります。過去のブログでは、ステンレスフライパンとボウルを紹介しましたが、今回はキッチンシンクです。
キッチンシンクにステンシル技法でマンダラ模様を描きました。
油汚れが水だけできれいになる動画です。
汚れの落ちやすさはマンダラの魔法でもなければ、シャワーの効果でもありません。コーティングの親水性によるものです。
左の図は通常のステンレス表面に油をのせた時の模式図です。空気中でも水中でもステンレスと油はよくなじんでおり、水中で浮力が働いても簡単にははがれません。右の図は、親水性のゾルゲルセラミックコーティングを処理したときの模式図です。コーティングは油よりも水になじむため、油が浮き上がります。レンジフードにも使われている技術です。水垢も目立ちにくくなります。
親水性コーティングは、家でも処理できる程度に簡単ですので、次はほかの図案も試したいと思います。
このコーティングは水やお湯に強く、硬くて丈夫なため、亀の子たわしやメラミンフォームで剥がれることはありません。しかし、研磨剤の入った不織布（スコッチブライトグリーン）では剥がれます。このため、この研磨剤で描画を消して、新しい絵を描くことができます。妻曰く、「マンダラは怖いでしょ。」だそうですので、花柄が良かったかもしれません。色も、黒だけではなく、インク次第です。金属光沢の花柄もよいかもしれません。
参考文献
