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ブログEmmariniでは、アルミフライパンを黒く着色して絵を描くことを紹介してきました。今回はステンレスフライパンでも、同じようにマンダラ模様を描いてみました。フライパン外側に装飾しましたが、黒くしても、ステンレスの金属光沢を残すことができました。

まずは作品をご覧ください。特徴は、黒い部分にも金属光沢があることです。

ステンレスフライパンの底に黒と透明のセラミックスゾルゲルコーティングでマンダラ模様を描きました。
側面にも描画可能です。
角度を変えてみました。黒い部分にも金属光沢が残っています。

マンダラの描画にはステンシルシートを用いました。コーティングは、ゾルゲル法と呼ばれるセラミックスのコーティング技術を用いています。黒と透明のコーティング液を用意します。ゾルゲル法では1ミクロン程度の非常に薄いコーティング膜を作ることができます。薄いために真っ黒にはなりませんが、逆にステンレスの金属光沢を残すことができます。ブラックステンレスというよりもダークステンレスと言ったほうがイメージしやすいです。真っ黒だと、ホーロー、フッ素樹脂や黒い耐熱塗料を処理したものとみんな同じに見えてしまいます。金属光沢があるのが金属の魅力です。

ステンレスフライパンは食材がくっつきにくいので内側でなく外側に処理しました。

ステンレスはアルミニウムと比べて化学反応性が小さいため調理中に食材がくっつきにくくなります。ポイントは250℃以上の予熱で、くっついた場合には底を冷却すると食材は剥がれます。この方法で、目玉焼きやホットケーキでも油をひかないで調理することができます。焼魚もステーキも油はいりません。これについては過去のブログで説明しています。

ところがアルミニウムはステンレスよりもかなりくっつきやすいため、内側にゾルゲルコーティングをしてくっつきにくくしています。これで、ステンレスと同じように、予熱および必要に応じて急冷すると油なしでもくっつかず調理できるようになりました。これについても過去のブログで紹介しています。

そこで今回のステンレスフライパンでは、内側にコーティングしても、くっつきにくさは同じであまり意味がないので外側に処理することにしました。むしろ、ステンレスフライパンの欠点である、黄色い焼け変色(専門的にはテンパーカラーといいます)がゾルゲルコーティングで防止されますので、外側の方が役に立つと考えました。また、親水性で油汚れが落ちやすいため、油焼けも防止できそうです(お手入れは必要です)。

ゾルゲルコーティングはフッ素樹脂よりも耐熱性が優れています。黒い部分もバーナーで350℃まで加熱しても大丈夫でした。また、親水性のため油性マジックでも水拭きで落とすことができます。

バーナーの炎を当てても変色しませんこのため実使用の加熱調理できます。
油性インクの汚れも水拭きで落とすことができます。黒い部分も透明な部分も同じです。

参考文献