100円アルミ皿を沸騰水道水で両面を黒化し、これをグリルに入れると熱を集めて表面温度が400℃越えになります。ここで短い時間ピザを焼くと外は焦げ目がついて、中は水分のあるモチモチの本場イタリアンピッツァを家で作ることができます。
こんにちは。当ブログEMMARINIでは、廃棄時の環境負荷が大きいフッ素樹脂を使わない調理器具について情報発信しています。今回は、家庭で400℃越えの温度で本格的にピザを焼く方法を紹介します。イタリアンレストランにあるようなピザ窯は高価ですが、100均で売られているアルミ皿と魚を焼くグリルがあれば簡単です。
1.本格ピザ窯では450℃、2分以内で焼き上げる。しかし、家庭用ガスグリルや高温オーブントースターの最高温度は350℃、電気オーブンは250℃にしかならないので時間をかけて火を通すしかない。
高温と言われるガスグリルでさえ100度も足りません。そこで、この不足を補うために100円均一ショップで売られているアルミ皿を沸騰水道水で黒化してピザプレートとし、熱を集めやすくさせます。
2.グリルの温度を確認しました。両面黒いアルミ皿ならば440℃達成できました。
何もないままでのガスグリル、この両面とも黒いアルミ皿、比較用に銀色ままのアルミ箔、片面だけ黒いアルミ箔(焼き芋用)の温度変化を熱電対温度計で測定しました。測定点は食品が乗せる位置での表面です。グリルの温度制御センサーとは別の位置になります。
何もないグリルまま(緑)では360℃でセンサーが作動して温度はこれ以上あがりませんでした。銀色のアルミホイルを置いてもこれは熱を吸収しないで反射してしまうので同じことでした。これに比べて今回作成の両面黒いアルミ皿では、440℃まで温度が上がりました。黒いため下バーナーからの熱を吸収して、この熱を反対側の黒い面から放射していると考えられます。上バーナーからの熱も黒いので反射せずそのまま受けることができます。
参考の焼き芋用の片面黒ホイルでは一時400℃になりましたが両面黒よりは温度が低くなりました。確かに下側の黒い面では熱を吸収して温度は上昇するのですが上側反対銀色の面で熱を吸収できず反射してしまう問題があると考えられます。両面を黒にすればいいのにと思いますが、黒い染料が食品に色移りするために、片面しかできないそうです。
3.実際にピザを焼いてみました
両面黒いアルミ皿をグリルで予熱します。予熱時間はグラフにあるような最高温度に到達直前の7分間にします。長すぎるとグリルの温度制御センサーが作動して温度が低くなってしまいますので注意が必要です。
4.試食感想は「実にモチモチ」です。
カリカリ感は焦げ目から想像できますが、中がこんなにもモチモチになるとは想像以上でした。ベーコンにも火がしっかり通っていました。高温にすることによって焼き時間を短くするのがうまいピザのポイントというのは間違いないです。皆さんにもお試しいただければ幸いです。ステーキやあぶりにも使えそうですね。
5.ご注意いただきたいこと
① フッ素樹脂加工品は使わないでください。グリルのお手入れが楽になるとして、フッ素樹脂加工された両面とも黒いグリル皿が販売されています。この皿を、本ブログのように予熱してしまうと400℃以上になる恐れがあります。フッ素樹脂は250℃以下でしか使えないことにご注意ください。
② 両面焼き器具が推奨です。温度はグリルやオーブントースターの性能によって異なると考えられます。グリルについては両面焼き、オーブントースターについては1300wのグラファイトヒーターで黒いアルミ皿表面の400℃越えが確認できました。
|
ご参考としてグラファイトヒーターオーブントースターを紹介します。また、温度確認される方には熱電対を紹介します。熱電対は料理の調理の温度測定に便利です。このような接触型の方が放射型よりも使い良いです。本ブログでは広告収入を得ています。
|
6.もっと使いやすいピザプレート
100均アルミ皿の問題は薄いためにくしゃくしゃになることです。また、黒染めもトマトソースの酸で脱色してしまいます。つまりは、あまり長持ちしそうもありません。アルミ皿は安いのですが、何度も黒染めするのは面倒です。そこで、もう少し厚いアルミ板を用いて熱容量を増やし、さらに黒染めを安定化させて何回も使えるピザ焼きプレートを作成しました。ブログショップで紹介していますのでぜひのぞいてみてください。ピザ焼きだけではなく多機能食器プレートとして販売しています。また、ご自身で描画デザインから挑戦してみたい方EMMARINIオリジナルのセラミックコーティング液が必要になりますが、こちらもブログショップで販売しています。
基盤としては無垢のアルミ板を使います。アルミ箔よりも厚い1mm程度が良いでしょう。厚いほど熱容量が大きくなるので温度が下がりにくいメリットがありますが、厚すぎると曲げにくくなります。
|
工業用途をお考えの方は、メニューボタンから「工業用ゾルゲルコーティング塗料」にお進みください。